本書は松浦武四郎の自伝として、内容が最もよく原本の形をつたえていると考えられる、雑誌『世界』(京華日報社)に16回(明治44年〜大正2年)にわたり連載されたものを底本とした。 武四郎の本州はもとより、九州、四国から蝦夷地(樺太、択捉・国後、北海道)にと全国におよぶ足跡を深く知るために、全体に脚注を施し、本文中に見られる地名の現在における位置を記載した。加えてその行動の理解を助けると思われる出来事と関連する事項を太字で示した。 特に「癸丑〈きちゅう〉浪合日記」における南朝の旧跡探訪、「甲寅〈こういん〉のあらまし」の異国船来航にともなう騒然とした世相、「乙卯〈おつぼう〉のあらまし」にみる安政の大地震時の江戸市中の惨状などをあますところなく記している。 また、巻末に3000人を越える人名索引を収録した。
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著者/笹木義友 編
A5判/355頁
定価: 3,800円+税(税込 4,180円)
ISBN978-4-8328-1305-2 |
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