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高橋景保と「新訂万国全図」

 

高橋景保と「新訂万国全図」

−新発見のアロウスミス方図

 

 

 

本書は、新発見の「アロウスミス方図」(アロウスミス『メルカトル世界図』)を詳細に検討すると共に、『北夷考証』の記載を細部にわたって確認することにより、この「アロウスミス方図」が景保が驚嘆して参考にした地図であることを確証し、また、地図学を確信した景保が現在に通用する最高の世界図「新訂万国全図」をどのような過程を経て作成したかを明らかにし、幕府天文台員の努力のあとともに辿った記録である。
別冊収録図として彩色地図7枚を収めた。

 

 

著者/二宮陸雄

菊 判 /242頁

定価: 14,000円+税(税込 15,400円)

ISBN978-4-8328-0716-7

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【目次】

第一章 アロウスミス地図を発見する
  一 景保との出会い  二 探し求めていた地図との遭遇
第二章 高橋景保とその時代
  一 先覚者の悲劇  二 カラフト一島論
第三章 景保が『北夷考証』を書く
  一 世界地図製作の前に  二 『北夷考証』に基本姿勢を書く  三 基本資料とすべき四つの地図  四 シナ皇帝とイエズス会士の韃靼探検   五 景保が基本資料を考証 六 山田聯の『北裔備攷』
第四章 『新訂万国全図』の基本底本の発見
  一 『アロウスミス世界方図』の国内における発見  二 アロウスミス『メルカトル世界図』のタイトル  三 もとになった地図とその時期
第五章 新発見アロウスミス図は景保の『アロウスミス方図』である
  一 クック船長の航路日付  二 『アロウスミス両半球世界図』  三 探検記録の翻訳転記  四 そのほかの特徴  五 結論
第六章 『新訂万国全図』の成立過程
  一 カラフト単独島説の確信  二 準備地図の製作
第七章 『新訂万国全図』の製作
  一 地理学的情報の考証を続行  二 景保の地図製作技法  三 亜欧堂田善の銅版画技法
第八章 シーボルト事件

 〈参考資料・文献/索引〉

 [別冊収録図] 彩色版地図7葉
☆収録図〈1-1〉・〈1-2〉 CARTE DES DECOUVERTES Faites en 1787 dans les MERS DE CHINE et DE TARTARIE  ラペルーズ,J.: 『シナ海・タタール海探検図 1・2』 パリ、第2版、1797〜1807年頃
☆収録図〈2〉 AISA  アロウスミス,A.: 『アジア地図』(本文中の『レンネル地図』)ロンドン版、1801年
☆収録図〈3〉 CHART OF THE WORLD ON MERCATOR'S PROJECTION, アロウスミス,A.: 『メル カトル世界図』 (本文中の『アロウスミス方図』)ロンドン、1790年原版の1797〜1804年頃までの補訂版
☆収録図〈4〉 THE WORLD fome the Discoveies & Obsevations  ウイルキンスン,R.: 「地球両半球図」(『最近の航海探検による発見と観察に基づ く世界』) ロンドン版、1808年
☆収録図〈5〉 司馬江漢 『地球図』 寛政4年(1792)
☆収録図〈6〉 高橋景保 『新鐫総界全図』・『日本辺界略図』 文化6年(1809)
☆収録図〈7〉 高橋景保 『新訂万国全図』 文化7年(1810)幕府測量所

 
 

 

2007.10.20発刊

 

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