北海道出版企画センター

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移住とフォークロア

北海道の生活文化研究

ものからみた生活史、移住をテーマとした民俗学、二つの視点の調査から、北海道とその周辺地域の生活文化の歩みを記録する。

これは総合歴史博物館の学芸員として、民俗学、民具学という専門分野にとどまらず、幅広い視点からの調査を進めてきた筆者の総まとめである。生活全般にかかわる有形、無形の資料を、中世から現代に至る過程を縦軸に、北海道と関係する地域との比較を横軸に、それぞれ見据えて考案したものである。ここでは、積雪寒冷地のくらしのなかで培ってきたひとつの歴史が示されている。

著者／氏家　等

Ａ５判／245頁

定価： 4,300円＋税（税込 4,730円）

ISBN978-4-8328-0703-7

【目次】

まえがき

１章　物質文化からみた北海道の中世社会
　　　　はじめに
　　　　一　考古学資料と民族資料からみた中世社会
　　　　二　主として十七世紀の歴史資料からみた中世社会
　　　　おわりに

２章　魚油、魚粕生産技術と道具の伝播過程
　　　　はじめに
　　　　一　近世初期までの交易品
　　　　二　蝦夷地における魚油および魚肥の製造
　　　　三　魚油、〆粕製造用具
　　　　四　〆粕生産技術の発生と変遷、蝦夷地への伝播経路
　　　　おわりに

３章　備米制の成立過程と備米蔵
　　　　はじめに
　　　　一　気候環境の推移と近世における蝦夷地の気候環境
　　　　二　松前地における稲作の試み
　　　　三　蝦夷地、松前地の飢饉と松前藩の対策
　　　　四　備米制の成立過程
　　　　おわりに

４章　移住と衣生活、食生活、住居の変容過程
　　　　はじめに
　　　　一　移住初期の衣生活
　　　　二　移住初期の食生活
　　　　三　農村、漁村における住居の変遷
　　　　おわりに

５章　民間信仰の拡がり
　　　　はじめに
　　　　一　貞伝仏と意全仏
　　　　二　積丹半島地域の年中行事と民間信仰
　　　　おわりに

６章　民俗芸能の継承
　　　　はじめに
　　　　一　積丹半島地域における神楽の伝承過程
　　　　二　野幌太々神楽の継承
　　　　おわりに

　　　　引用・参考文献
　　　　あとがき
　　　　索　引

2007.03.30発刊